マキコもいなくなり、母は祖母にユリエの話を始める。
最近成績が落ちたこと。何も話してくれないこと。
「あの頃のおめえにそっくりだな、そのうち家出するかもしれねえな」
ユリエは、ヒロミと同じく、父親を幼いころに亡くしていた。
昔の話で盛り上がる2人の後ろに、いつの間にかひとりの日本兵が現れ、優しく見守る。
「とにかく、しばらく休んでいったらええ。ユリエも、そんでおめえもな。」
その時、ヒロミには自分に優しく呼びかける声が聞こえる。
「もしかして、河童の声かな?」